株式会社 一柳アソシエイツ

一流塾

2018.02.19 更新

一流塾(第10期)第9回講義が行われました

第9回 2018年2月15日(木)
 第9回の一流塾では、講師に魚谷雅彦氏(㈱資生堂 代表取締役執行役員社長 兼 CEO)と、斉藤惇氏(一流塾特別顧問、(一社)日本野球機構会長 日本プロフェッショナル野球組織コミッショナー、㈱KKRジャパン KKR Global Instituteシニアフェロー、前㈱日本取引所グループ取締役兼代表執行役グループCEO)を、懇親会の特別ゲストに齋藤健氏(衆議院議員、農林水産大臣)をお迎えしました。また懇親会には、一流塾特別顧問の福川伸次氏((一財)地球産業文化研究所顧問、東洋大学理事長、元通商産業事務次官)と、講師の渡邊五郎氏(元三井物産(株)副社長)にもご出席いただきました。


 第1部では、『世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニーを目指して』と題して魚谷氏が講義を行いました。講義の冒頭では、前職のコカ・コーラ社でのマーケティング(ブランディング)のご経験や、資生堂の社長に就任された際の秘話などをご披露いただきました。日本の企業は技術力に長けていてもマーケティング力が弱くグローバルにはアピールできていないという課題をご指摘になり、そのうえで、資生堂を世界で勝てるグローバル・マーケティング・カンパニーにするというミッションを掲げ、覚悟を持って取り組んでいることを、3年間で6万人超の現場の声を聞いて回った事例や具体的なブランド戦略を例に挙げながらお示しいただきました。講義後半では、ステークホルダーへの長期価値創造やピープル・ファーストなどのご自身が大切にしている経営思想をご説明いただき、人の力が成長を牽引するとして、人材育成投資へのコミットメントやボトムアップの経営改革などについてご紹介いただきました。塾生からは、「ブランド価値は企業価値そのもので、マーケティングの重要性が良く理解できた」、「現場主義で人の心の中に変革マインドを持たせるという人材を軸とした経営が大変参考になった」といった声が上がりました。
 第2部では、『日本を復活させるには』と題して、斉藤惇氏が講義を行いました。講義では、世界と日本の主要な経済指数の動向を示しながら、今の景気の良さが本物かどうかを株価、GDP、企業業績など複数の切り口から斉藤氏ならではの卓越した分析を披露されました。そして、日本企業の突出した内部留保や労働生産性の低さに触れ、足元の日本の経済指標は改善がみられるものの、目先のコストと痛みを先送りする形での短期的な成長を求めていて、将来のビジネスへの研究開発や生産性改善へ向けた投資がなされていないのではないかという危機感を示されました。このことは、社会構造問題への取組みにも表れていて、全体的な視点、長期的な視点をもって物事をとらえ、戦略的対策をとるという視点が欠如しているという日本企業に警鐘を鳴らしました。講義の最後には、こういった現状を大きな視点で直視し、自らが決断し、声を上げ、将来を見据えた挑戦をしてほしいと塾生を激励されました。塾生からは、「目に見えている現象の実態をとらえること、そして長期的視点で課題に取り組んでいくことが大切だと感じた」、「日本企業の抱える課題が明確になった。痛みを伴った改革を勇気をもって実行していきたい」といった声が寄せられました。

講師 魚谷 雅彦 氏

講師 魚谷 雅彦 氏

講師 斉藤 惇 氏

講師 斉藤 惇 氏

 


 懇親会では、福川氏から乾杯のご挨拶をいただいた後、特別ゲストの齋藤健氏が『日本の課題、政治の役割』と題して、卓話を行いました。卓話では、独自の視点とご経験に基づき、古くからの日本人の特質として、改革の難しさを説明されました。また、旧日本軍の失敗の本質にも触れ、最も大切なことは、物事の本質が何なのかを考えることであると強調されました。そして最後に、農業改革は絶対に必要で、日本の高い技術力や物流の仕組みに、農家の意識改革をプラスすれば、世界に通用する強い農業へ変われる、それをやりきるという熱い想いを語られました。塾生は、齋藤氏の正義感あふれる人柄と農政改革へ向けた強い意志に感銘していました。卓話後には渡邊氏からもご挨拶をいただき、各テーブルでは講師・ゲストと塾生との交流が続きました。

特別ゲスト 齋藤 健 氏

特別ゲスト 齋藤 健 氏

福川 伸次 氏

福川 伸次 氏

渡邊 五郎 氏

渡邊 五郎 氏


 懇親会後の塾生有志による塾長を囲む放談会では、裃を脱いだ交流で深夜まで大いに盛り上がりました。

 

【事務局長コメント】
 第9回ともなると、塾生達もすっかり打ち解け、講義前には、バレンタインのチョコを渡したり、卒塾後の連絡先を交換したりと和やかな雰囲気となりました。
 講義になると、グローバルに活躍する講師の先生方の講義を受けて、各自の問題認識に基づいて、積極的に質問する姿が見られ、事務局としても頼もしく拝見いたしました。
 放談会でも早速、卒塾後の塾生の企業見学の提案がなされるなど、先を見据えた動きも出ています。少し気が早いですが、第10期のOB会も盛り上がりそうな予感です。
 いよいよ次回は卒塾式です。卒塾式では、塾生に1分間スピーチの課題が課せられています。入塾時・合宿時と過去2回スピーチを行っていますが、時間管理やユーモアが足りないなど、塾長からは厳しいご指摘をいただいています。1年間の成果が試される楽しみな機会となります。