|
一柳良雄さんが「一柳アソシエイツ」を立ち上げて8年がたちました。
この8年間、一柳さんは、二十一世紀の日本を支えるのはベンチャー企業であるという信念のもとに、高い志と情熱をもち、夢を共有できる起業家たちとともに汗を流してきました。IPOを最終目標とするのではなく、きめこまかく経営に参画し、ベンチャーの抱えるさまざまな問題の解決にあたり、さらなる発展をサポートしてきました。
一柳さんは、1946年生まれで大阪出身です。
東京大学教養学科国際関係論分科を卒業後、68年に通産省に入省し、当時の通産大臣、宮沢喜一、田中角栄両氏の秘書を務めた後、ハーバード大学(ケネディスクール)に留学し、MPA(行政学修士)を取得しました。
その後、国際エネルギー機関(IEA、在パリ)に勤務し、93年近畿通産局長、95年機械情報産業局次長、96年総務審議官などを歴任しました。
そして、98年に通産省を退官し、「ゼロからの出発」を誓います。
一柳さんは、通産省で手がけたベンチャー支援策が、実際の現場のニーズとはかけ離れたものであることに気づきます。その反省のうえに立って、99年に民間のボランティア団体「ベンチャーコミュニティー」を大阪に設立しました。
また、2000年7月には、「一柳アソシエイツ」を設立するとともに、11月には、日本初の「ハンズオン型」のファンドである「一流シーズマネーファンド」を設立します。
創立9年目を迎えた「一柳アソシエイツ」は、現在、政策規制コンサルティングと経営戦略コンサルティングに力を入れています。政策規制コンサルティングは、いうなれば、ロビイストのような存在です。事業を展開するうえで、政治、行政との調整は避けては通れません。官と民の相互理解の不足や認識のギャップが拡がる中、官と民の両方を体験した一柳さんほど、その役割に適した人はいないと思います。実際、一柳さんの豊富なネットワークと連携した活動は、官と民の橋渡し役として大きな役割を発揮し、存在感を高めています。
政策規制コンサルティングに関連しては、一柳さんは「ベンチャートライアル発注制度」の普及にもボランティア的に取り組んできました。ベンチャーの商品を、自治体や大手企業が”試し買い”し、さらに評価をしてフィードバックする。いわば、ベンチャーのインターンシップ制度です。この仕組みは、5年前に大阪のベンチャーコミュニティーでの 「買うて、試して、評価して」という小さな企画から始まりました。今では、40を超える自治体が導入や検討を行い、さらに経済産業省の「新経済成長戦略」にも、この制度の重要性が盛り込まれるまでになりました。いかにも一柳さんらしい取り組みです。
経営戦略コンサルティングもまた、一柳さんの得意分野といえるでしょう。
経営者側を深く理解した頼りになるアドバイザーとして、企業が直面する課題に関する相談を受けています。その際、一柳さんは、助言するだけでなく、人情の機微に通じた旺盛な行動力をもって、経営者と一体となり、汗を流して問題解決を図ります。その粘り強さは、“知的体育会系”を自認する、一柳さんならではの人間力といえるでしょう。
また、今年の5月には、優れた経営者を送り出すために、「一流塾」を開塾しました。次世代を牽引する情熱と志をもつトップの育成に力を注いでおり、一柳さんの思いは、着実に実を結びつつあります。
一柳さんの活動が、日本に元気をもたらし、日本を変える原動力になることを期待しています。
2008年7月吉日 記 片山 修 |