一志会 2010年10月に発足した限定メンバーによる
新しい形のコミュニティ

「一志会」第81回の例会が開催されました。

2024.06.21 更新

  一志会は、「公の精神」のもとに積極的に社会的責任を果たそうとの想いを共有する企業経営幹部の「コミュニティー」です。6月20日(木)に、第81回例会を開催しました。
今回は、都知事選告示日ということで一柳の長年の友人である小池百合子都知事が会場にお見えになりご挨拶されました。その後、あずさ監査法人・専務理事近藤敬様から一柳のTV放送300回記念パーティーのご報告を頂きました。併せて、テレビのロケに一日密着した模様をVTRで鑑賞致しました。

 ゲストとして、一柳の友人である藤沢久美氏(国際社会経済研究所理事長、元シンクタンク・ソフィアバンク代表)をお迎えし、「社外取締役の目でみた成長する企業とその経営者とは」と題したご講話をいただきました。藤沢氏は、自身の企業経験を元に、国内外の多くのリーダーとの交流や対談の機会に積極的に参画。異業種・異分野のリーダーをつなぎ、カタリストとして様々な提言と社会変革を仕掛けご活躍中の方です。

 まず「社外取締役としてのスタンスについて、とにかく現場の方は知見が素晴らしいので、それを踏まえた上で、経営者と一緒に視野を広げ、視野を補完する役割」だと話されました。また、「社外取締役をうまく活用されている会社は始めから、10年先の明確なビジョンを持っており、戦略的に選んでいる。外部の知見を知るために、徹底活用し、使い倒してやるくらいのつもりが大事」だと説明されました。
次に「経営者の人間力について、社外取締役からの批判的なことを言われていやだと思うかもしれないが、受け止めてどう使うかが大事。意見を受容すること。会議でも恥をかくことを恐れずに、本音で語り合うことで会社が良くなることが重要」と語られました。
また、「世界のトップリーダーは 圧倒的に視野が広く、立体的で、経営者の視野の広さが企業の貢献度に関わっていると話されました。広い視野を持つためには、異業種・異分野の幅広い人たちとの交流が大事で一志会のような会に参加することは素晴らしいとだと話されました。世界40カ国を観た経験から、国家元首の視野の大きさがその国の幸せ度を決めている。どの国の国家元首も紙など見ずに自分の考えを語るが、日本だけは、未だに紙の準備をしている」と指摘されました。
最後に、積極的に海外視察に行くことを薦められ、「コロナ後どれだけ日本がbehindしているのかを知る。知ったうえで日本はどのすばらしさを伸ばし、不足しているところはどの国からどう学ぶのかそういうポジションが必要」だとお話しされ、講話を結びました。

 質疑応答では、「片腕の存在が大事とのことだが、どんな人を片腕に選んだら良いか」との質問に、「何でも言い合える関係であること、自分の手の届かないことを代わりにやってくれる。同じ思いでいる人」などを挙げられました。経営者観察はライフワークだと語る藤沢氏には、会員からたくさんの質問が寄せられ、一つ一つ丁寧に回答してくださいました。

【質疑応答の様子】

 その後、会員企業の人事異動などに伴う新会員の馳平・あいおいニッセイ同和損保常務執行役員と前任の沼田・あいおいニッセイ同和損保常務執行役員からそれぞれ挨拶がありました。
また、眞鍋・コスモエコパワー取締役専務執行役員、富加見・MCデータプラスヴァイスプレジデント、赤木・JFEスチール常務執行役員、堆・TAKARA&COMPANY代表取締役社長、中井・中井エンジニアリング代表取締役社長、土本・平和不動産代表執行役社長から近況報告をいただきました。

 今回も、交流時間では、ゲストを囲んでの意見交換や、会員間の懇談の輪がいくつもできました。にぎやかに談笑が続く中で予定の時刻を迎え、次回例会での再会を約して、閉会となりました。

※藤沢久美氏の経歴
 大阪市立大学卒業後、国内外の投資運用会社勤務を経て、95年に日本初の投資信託評価会社を起業。99年、同社を世界的格付け会社スタンダード&プアーズに売却後、2000年にシンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画し、2013年から22年3月まで代表。2022年4月、NECグループの独立シンクタンク国際社会経済研究所の理事長に就任。
07年には、ダボス会議を主宰する世界経済フォーラムより「ヤング・グローバル・リーダー」に選出され、08年には、世界の課題を議論する「グローバルアジェンダカウンシル」のメンバーにも選出され、世界40カ国以上を訪問。
13年、文科省の官民協働海外留学支援制度(トビタテ!留学JAPAN)の立ち上げに参画後、日本政府の官民協働国際会議「スポーツ文化ワールド・フォーラム」の企画・実施のリーダーとして文科省に在籍、以後、異業種を巻き込んだ官民プロジェクトを推進してきた。
政府各省の審議委員、日本証券業協会等の公益理事といった公職に加え、しずおかファイナンシャルグループなど上場企業の社外取締役なども兼務。
自身の起業経験を元に、国内外の多くのリーダーとの交流や対談の機会に積極的に参画し、取材・支援した企業は1000社を超え、異業種・異分野のリーダーをつなぎ、カタリストとして、様々な提言と社会変革を仕掛けている。

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