一志会 2010年10月に発足した限定メンバーによる
新しい形のコミュニティ

「一志会」第87回の例会(講師:住田孝之氏 住友商事㈱専務執行役員)が開催されました。

2025.06.20 更新

第87回一志会例会 レポート    2025年6月19日

【一柳代表】

  一志会は、「公の精神」のもとに積極的に社会的責任を果たそうとの想いを共有する企業経営幹部の「コミュニティー」です。6月19日(木)に、第87回例会を開催しました。
今回は住田孝之氏(住友商事㈱専務執行役員)から、「激動の世界情勢~政治・経済・エネルギー・サスティナビリティを襲う荒波~」と題したご講話をいただきました。

【住田講師】

  冒頭に一柳から知財のプロという紹介を受け、知財に関して「統合思考で経営する」という資料についてご紹介いただいた後、本日の本題に入られました。不安定な中東や新しい米欧関係やBRICSの動きを踏まえて予測の難しい世界の政治情勢やリスクについてお話しいただき、経済においてもトランプ関税や中国経済の停滞など不安要素が多い現状をお話されました。またエネルギーをめぐる状況も変化していることを説明された後、サスティナビリティ分野でもアンチDE&Iの動きなど潮目が変わってきていることをお話いただきました。ただ本質は変わらないため、大事なことは続けていくべきだとのお話で講演を締められました。

 続いて行われた質疑応答では、現在の米国の動きが中国にとってどのようなリスクとチャンスとなっているのか、また中国の動きを受けてアフリカでの日本企業のビジネスの可能性についてのお考えをお話しいただきました。

【質疑応答の様子】
【佐渡氏】

 この後、テーブルでの歓談タイムの後、新会員の三輪光雄㈱日本証券クリアリング機構取締役兼執行役員からご挨拶をいただきました。また、今回は佐渡誠KPMGコンサルティング副代表より「スポーツを活用した地方創生」について、会員卓話をいただきました。

 続いて、鈴木・鈴茂器工代表取締役会長、久保・パラマウント常務執行役員、馬淵・三井住友銀行専務執行役員、堆・TAKARA&COMPANY代表取締役社長、中井・中井エンジニアリング代表取締役社長、そして本会に8年間参加され今回で最後となる野村・興和取締役常務執行役員から近況報告をいただきました。

 さらに、6/25に発売される一柳が書かれた「リーダーよ、アホであれ」の紹介があり、SNS発信のプロ・大槻さんからSNS投稿の方法について説明がありました。

 講演後の歓談交流時には、それぞれの円卓において世界情勢や米国との付き合い方や今後の経済や社会に与える変化について活発な議論が行われていました。また、会員近況報告後は会場の至る所で会員間の談の輪ができ、にぎやかに談笑が続く中、次回例会での再会を約して、閉会となりました。

【歓談の様子】

*住田氏経歴

1985年東京大学法学部卒業後、通商産業省(現経済産業省)入省。産業政策、FTA等の国際交渉、環境・エネルギー政策、イノベーション戦略、税・社会保障、商務流通、産業保安などに従事。エコポイントやプレミアムフライデーの立案、大阪・関西万博の「命輝く未来社会のデザイン」というテーマの策定、知的財産戦略ビジョンにおける「価値デザイン社会」の提言などを行った。

2005年には無形資産など非財務要素を活用した企業の価値創造に焦点をあて、知的資産経営開示ガイドラインを策定。2007年に立ち上げ長年会長を務めたWICI(世界知的資産・資本イニシアティブ)などを通じて世界にインプットし、統合報告の枠組み策定に参画。現在はIFRS財団のIRCC(統合報告と結合性のカウンシル)メンバーを務める。

2019年住友商事㈱に入社。2021年4月から執行役員(企画担当役員補佐)、住友商事グローバルリサーチ社長、EII企画戦略部を兼務(2023年4月から常務執行役員)、2024年4月から常務執行役員 企画グループ長CSO, 住友商事グローバルリサーチ社長を経て2025年4月より現職。

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