一志会 2010年10月に発足した限定メンバーによる
新しい形のコミュニティ

「一志会」第91回の例会(講師:一般社団法人日米協会 会長 元駐米大使 藤崎 一郎 氏)が開催されました。

2026.02.20 更新

  【一柳代表】

一志会は、「公の精神」のもとに積極的に社会的責任を果たそうとの想いを共有する企業経営幹部の「コミュニティー」です。2月19日(木)に、第91回例会を開催しました。

今回は藤崎一郎氏((一社)日米協会会長、元駐米大使)から、「トランプ政権と日本」と題したご講話をいただきました。

まず「前門のトラ、後門の狼」になぞらえて、世界中で日本だけが置かれた地政学上のリスクを説かれるとともに、「泣く子と地頭には勝てない」・「踏み絵」の絵を紹介しながら、トランプ大統領との付合い方は安倍元総理の戦略を参考にすべきだと説かれました。

 【講師 藤崎氏】

次にトランプ政権が生まれた背景として、移民の増加、製造業の就業人口減、富の集中などアメリカの構造的変化を具体的な数字をもって示されました。トランプ大統領は、NAFTAによる産業空洞化が生じた現実をついた最初の政治家であり、「お前たちは損をしている。」というメッセージが支持層に響いた結果として大きな支持を集めていることを話されました。

またトランプ交渉術の本質を知る為に読むべき書籍の紹介もいただきました。この本には、相手の情報を徹底調査し弱点を把握し、譲歩しないなど交渉の仕方や物の考え方が書かれているとのことでした。

最後に双方の国民の8割が好意を待ち、金融含め経済的に緊密な関係にある日米の特別な関係を考えれば、その重要性は変わらない。またアメリカは歴史的に自国の不正を正す国であり、日本はダンスを踊るように柔軟に対応すべきであり、特に中曽根・小泉・安倍元総理の頃のようなトップ同士の信頼関係が日本外交の鍵だと話されました。続いた質疑応答では、リーダーがスピーチに交えるユーモアやウイットについてのお話やこれまでお会いになったリーダーの中でこれはと感じたリーダーとして挙げられたクリントン元大統領の人たらの逸話をお話になりました。

     【講話の様子】            【質問の様子】

【山本氏】

 【卓話 タン氏】

この後、テーブルでの歓談タイムを経て、初参加の山本・ミスミグループ本社執行役員のご挨拶の後、エーピーピージャパン㈱タンウイシアン代表取締役会長より「インドネシア人材と投資展望」について、会員卓話をいただきました。

次に会員近況報告では、黒田・東横イン取締役代表執行役社長、馬渕・三井住友銀行専務執行役員、杉山・SEN マーケティング代表、石井・石井鉄工所代表取締役社長からお話をいただきました。

【黒田氏】       【馬淵氏】        【杉山氏】       【石井氏】

                  

最後に一柳から、今後は一流塾と日本の未来構築研究機構に注力していくため、17年続けて来た一志会ですが、年内で公式な活動を終了する旨のお知らせを行いました。

会員近況報告後は塾士会主催の傘寿の会で披露された一柳のAI動画が流される中、会場の至る所で会員間歓談の輪ができ、ビジネスの話や経営課題について語り合うなど、にぎやかに談笑が続く中、次回例会での再会を約して、閉会となりました。

【懇親の様子】

終了後に会員の皆様から多くの感想が寄せられました。

「歴史的にみてもアメリカも振り子の様に自身の発意で矯正するとの発想が印象に残った。」「トランプ氏の人間性と政治・外交スタンスについて大変わかりやすく解説をいただき、理解が深まりました。これまでの日本の首相の外交手腕の違いが明確化されたことが意義深かったです。」「トランプ氏の思考、交渉手法やトランプ流の見方がよくわかりました。」「わかりやすくプロの観点から情報共有をしてくださったことが印象深かった。」

*藤崎氏経歴

1947年神奈川県生まれ。外務省北米局長、外務審議官(経済担当)、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部大使などを歴任。退官後は慶応大、上智大特別招聘教授・国際戦略顧問、公益財団法人中曽根平和研究所(NPI)理事長、NHK国際放送番組審議会委員長、文部省国際宇宙ステーション・国際宇宙探査小委員会主査などを経て現在北鎌倉女子学園中学校・高等学校理事長、お茶の水女子大経営協議会委員

*著書『まだ間に合う―元駐米大使の置き土産』(講談社 現代新書 2022)

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