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「一志会」第92回の例会(講師:日本証券業協会 副会長・専務理事 松尾 元信 氏)が開催されました。

2026.04.22 更新

第92 回一志会例会 レポート    2026年4月21 日

【一柳代表 】

 一志会は、「公の精神」のもとに積極的に社会的責任を果たそうとの想いを共有する企業経営幹部の「コミュニティー」です。4月21日(火)に、第92回例会を開催しました。

 今回は松尾元信氏(日本証券業協会副会長・専務理事)から、「経営者が知るべき金融の変化~デジタル通貨の活用と暗号資産」と題したご講話をいただきました。

【講師 松尾氏】

 松尾氏は金融庁勤務時代に暗号資産の立法に関わり、FINTECH・暗号資産交換業者の監督・制度の立案にも関わられて来られました。まず暗号資産がブロックチェーン技術を使う事で銀行などの第三者を介せずに個人間で財産的価値をやり取りできるというメリット、及び裏付け資産を持っていない暗号資産は様々な要因で価格変動が大きい事や秘密鍵を管理することの重要性と困難さ、さらにはその秘匿性の高さのためマネロン犯罪に利用されるリスクなどのデメリットを説かれました。

 またトランプ政権の暗号資産振興策やビットコインETFの登場による機関投資家の参入や世界的な金融緩和、ドルの代替資産としての保有などによりビットコイン価格が上昇してきたことを話された上で、日本における規制の動向と信頼できる交換業者を選ぶことを推奨されました。

 次に低コストかつ迅速な国際送金・決済を可能にするとともに、法定通貨に連動した裏付け資産のあるステーブルコインに対する世界の金融当局や中央銀行、GAFAなどの動向とJPYCなど日本における取組を紹介されました。

 最後に物価上昇局面における貯蓄から投資への移行について、投資リスク(運用成果の振れ幅)を軽減するためには、「長期・積立・分散(試算・地域・時間)投資」の視点を持つことが肝要であることを話された上で、NISAの非課税枠や個人向け国債などの優位性を説かれました。

【講話の様子】

 終了後に会員の皆様から多くの感想が寄せられました。

「理解がなかなかできない暗号資産とステーブルコインの違いがよくわかりました。暗号資産は島国の民族にはなかなか理解できない世界の需給で価値が創造られているメカニズムがわかりました。」「ビットコインなど暗号資産の2年後の課税率見直しにより、更に注目度が向上することが理解できました。」「GAFAなどの法人がデジタル通貨へ本格参入する可能性が印象に残りました。」「全く日常活動から離れているトピックでしたので、大変新鮮で沢山貴重な参考になりました。またデジタル通貨についてもっと勉強が必要だと実感いたしました。」

【卓話 石井氏】

 この後、テーブルでの歓談タイムを経て、㈱石井鉄工所石井宏明代表取締役社長より「当社のMBOストーリー~企業のライフサイクル考~」と題した会員卓話をいただきました。

 次に会員近況報告では、寺田・アート引越センター代表取締役社長、福井・トヨタモビリティサービス取締役専務執行役員、竹澤・ソニーグループ執行役員、原田・日本政策投資銀行常務執行役員、松浦・ハーフセンチュリーモア代表取締役副社長、梅田・住宅あんしん保証取締役社長、小古井・ビューカード常勤監査役、タン・エイピーピー・ジャパン取締役名誉会長からお話をいただきました。

【寺田氏】     【福井氏】     【竹澤氏】     【原田氏】

【松浦氏】     【梅田氏】      【小古井氏】     【タン氏】

 会員近況報告後は会場の至る所で会員間歓談の輪ができ、ビジネスの話や経営課題について語り合うなど、にぎやかに談笑が続く中、次回例会での再会を約して、閉会となりました。

【懇親の様子】

*松尾氏経歴

1987年(昭和62年)大蔵省(現財務省)入省。2010年7月財務省主計局主計官として地方財政の予算編成を担当。14年6月金融庁総務企画局企画課長、19年7月同総合政策局政策立案総括審議官、20年7月証券取引等監視委員会事務局長、21年7月総合政策局長に就任。23年7月日本証券業協会専務理事、25年7月より日本証券業協会副会長・専務理事(現任)に就任。

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