
一流塾(第18期)第5回が行われました
2025.09.10 更新
第5回 2025年9月9日(火)
第5回の一流塾では、講師に大田弘子氏(政策研究大学院大学学長、元内閣府規制改革推進会議議長、元経済財政政策担当大臣)と坪田一男氏(医学博士(眼科学)㈱坪田ラボ代表取締役社長CEO、慶應義塾大学名誉教授、一流塾第15期生)を、懇親会の特別ゲストには室瀬和美氏(漆芸家、重要無形文化財「蒔絵」保持者(人間国宝))をお迎えしました。また、懇親会には、一流塾特別顧問の斉藤惇氏(㈱KKRジャパン会長)、一流塾顧問の白石真澄氏(関西大学名誉教授)もご出席頂きました。


第1部では、『日本経済の成長戦略』と題して大田氏が講義を行いました。講義では日本の潜在成長率の上昇には国内投資の拡大(特に無形資産投資)、人材への投資・労働市場改革、生産性の上昇が必要不可欠であることを根拠となるデータをもとに分かりやすくご説明頂きました。そして、次世代のリーダーに求められる3つの力について述べられ塾生を激励されました。塾生からは、「自社でもデジタル化するだけで満足してしまっていた部分があると実感し、DXを通してユーザーや社会に新たな価値を提供できる企業を目指してまいりたいと思います。」や「自身の会社に振り返ってみて組織や会議体のあり方を考える際の思考のきっかけとなりました。エビデンスを用い、理路整然とお話し頂き、分かりやすく、大変有益なお話しでした。」といった感想が寄せられました。


第2部では、『飛び出す人だけが成功する時代 GO OUT』と題して坪田氏が講義を行いました。講義では、これからは飛び出す人だけが成功する時代であると強調された上で、Comfort Zoneに留まることなく、自分の枠から飛び出す(GO OUTする)ためのT型戦略など、GO OUT理論をお話しいただきました。塾生からは、「人間の生き方に対する向き合い方の視点をストレッチしていただき、前向きな考え方と自身の趣味をまっすぐに出す生き方、自然体で良いなと思いました。」などの感想が寄せられました。



懇親会では、一柳塾長による開会の挨拶の後、斉藤惇氏の乾杯の発声を頂きました。斉藤惇氏による乾杯に続き、特別ゲストの室瀬氏から『漆文化と経済』と題して卓話を頂きました。海外では古くは「漆」は「japan」と称され賞賛されてきたが、日本では欧化主義のあおりを受け「lacquer(ラッカー)」と呼ばれ、その文化的存在感が薄れてしまった事や、飯椀と茶碗を使い分ける意味は「美味しく食事をいただくための日本の文化」と、分かり易く語られました。また、飛鳥Ⅲに展示されている作品の作成過程をご紹介いただき、最後に「伝統」は守るべきものではなく、作るものであり、それを継続して伝統になる、とのお話しいただきました。人間国宝の室瀬氏から語られた、普段触れることが少ない漆の文化のお話に塾生はとても刺激を受けたようでした。
塾生からは「経営においても、いいものは伝承していく必要があるかと思いますが、時代の動きに合わせていろいろなことを変革していかなければいけないと感じました。」「文化と日本人としてのアイデンティティを学び、しっかりと日本文化を語れる経済人でありたいと強く感じさせていただいた貴重な機会となりました。」などの声が上がりました。
卓話の後、特別顧問の斉藤惇氏、顧問の白石真澄氏より塾生への激励を交えたお言葉を頂戴し、塾生からは、「斉藤先生のお話は、エネルギー分野において米中が歴史的な岐路に立っていることを強く感じさせられる、大変印象に残るお話でした。」、「白石真澄先生の日本人の特色を理解した上で業界でのお付き合いや、自社の人をマネジメントするという、抵抗ではなく、順応する事の重要さを感じました。」という声があがっていました。

また、一流塾卒塾生の組織「一流塾志会」より、監査幹事の白石裕美子氏(新和総合法律事務所 パートナー 弁護士、一流塾第14期生)も参加され、先生方を囲む懇親会は大変盛り上がりました。

懇親会後、少人数で開催した塾長を囲む放談会では、特別なゲストをお迎えして非常にホットな話題で盛り上がり、ゲスト・塾生の交流はタイムリミットまで続きました。

【事務局長コメント】合宿で絆を深めた塾生たちは2か月ぶりに塾長と再会です。一流塾第5回は、なんと45名全員出席!素晴らしいの一言です。講義での学ぶ意欲も高く、皆さんの成長を実感しています。いよいよ後半戦、さらなる盛り上がりを期待しています!